新!甘みさらに際立つ。素材にとことん向き合い進化した「甘えび炙り焼き」

桂新堂の定番商品として、世代を超えて多くの方に愛され続けている「炙り焼き」。

「赤えび」「桜えび」「ぼたんえび」など、それぞれのえびの個性を引き出し、豊かな味わいの違いをお愉しみいただいている炙り焼きシリーズですが、このたび「甘えび炙り焼き」がさらにおいしく進化しました。

甘えびはその名の通り、口の中でとろけるように広がる、繊細で濃厚な甘みが特徴のえび。

新しい「甘えび炙り焼き」は、甘えびが持つその甘みや気品ある香りをどこまでも大切に、改良を重ねました。

ほかのえびにはない、甘みの秘密。

私たちが普段「甘えび」と呼んで親しんでいるこのえびの正式名称は、「ホッコクアカエビ(北国赤海老)」。

日本海から北海道の太平洋側、さらにオホーツク海まで広く分布していますが、なかでも日本海が主な産地として知られています。

2026年現在、本州では兵庫県、石川県、福井県、富山県、新潟県などが主要な産地です。

ほかのえびと決定的に違う最大の個性が、その名の由来でもある鮮烈な「甘み」。

甘えび特有の濃厚な甘みは、アミノ酸の一種である「グリシン」などの甘味成分が含まれていることによるものです。

さらに、おいしさを一段と際立たせているのが、他のえびと比べても格段に高い粘度を持つ独自の「とろみ」にあります。

この特有のとろみが味を引き立てることで、口に入れた瞬間から、まろやかでコク深い甘みをよりいっそう強く感じさせてくれるのです。

美しく、やさしく獲る「えびかご漁」。

桂新堂が仕入れている甘えびのうち、北海道産の甘えびは、手間暇を惜しまず丁寧に行われる「えび籠(かご)漁」によって水揚げされています。

一般的な外国産甘えびの多くは、大きな網で海底をさらう「トロール漁法(底引き網)」で獲られています。この漁法では量の確保はできるものの、網の中でえび同士が激しく擦れ合ったり押しつぶされたりするため、どうしても姿形が崩れ、傷がついてしまいがちです。

一方、「えびかご漁」は、網に包まれた鉄製のドーム型の専用かごを、海底500メートルもの深海に沈めて行います。

底引き網で一網打尽にするのとは違い、引き上げる際にもえびに無理な圧力がかからないため、一尾一尾が傷つきにくく、まるで海の中にいるそのままの姿のような、綺麗な状態で水揚げされます。

また、かごの網目は「1.7センチ角以上」ときわめて厳格に規定されています。これは、小さな稚えびたちが、自然と海へ戻れるようにするための工夫。

大切な資源を傷つけず、未来の美しい海を守りながら、最高の状態のえびだけをいただく。えび籠漁は、桂新堂の北海道でのえびせんべいづくりに欠かせない役割を担っています。

北海道から始まった、甘えびとの物語

愛知県に本店を構える桂新堂は愛知県大府市に二か所、自社工場を構えていますが、遠く離れた北海道余市町の港近くにも自社工場を構えています。

遡ること2000年代後半、まだその工場がなかった頃のこと。

当時、甘えびを姿そのままに焼き上げた「甘えび姿焼き」の開発に取り組んでいましたが、北海道から丸二日かけて輸送した甘えびでは最高の味わいを引き出せないばかりか、焼き上がりが白っぽくなることが多く、えびらしい美しい赤色を表現することができませんでした。

「甘えびが獲れるその場所で、すぐに加工できる工場がほしい」。

そんな強い想いから、2009年、当時水揚げが豊富だった北海道余市町に自社工場を設立。

水揚げされたばかりのみずみずしい甘えびは、港からほど近い工場で新鮮なうちに捌かれ、美しい赤色のえびせんべいに焼きあがりました。

北海道で花開いた、桂新堂の「炙り焼き」シリーズ

はじめは甘えび姿焼きの美しい赤色を求めて設立した北海道甘えび工場でしたが、嬉しい副産物もありました。

それが「甘えび炙り焼き」と「ぼたんえび炙り焼き」です。

えび籠漁で甘えびとぼたんえびを漁獲する際、市場では価格のつかない小さな甘えびやぼたんえびも一緒に水揚げされます。

全国の市場に出すには小さすぎて北海道内でのみ消費されていたこのえびに着目し、当時は赤えびだけだった炙り焼きの甘えび版、ぼたんえび版を開発することになりました(当時の商品名は「蝦焼菓(さやか)」)。

この小さな甘えびやぼたんえびの存在を知り、そこから新たなお菓子づくりを始められたのは、いずれも北海道に工場を構えたからこそ実現できたことでした。

桂新堂の炙り焼きが持つ「さまざまなえびの味わいの違いを楽しめる」という個性は、実は北海道に由来しています。北海道は、私たちにとってご縁の深い大切な場所です。

産地の未来を繋ぐ、決断と新たな出会い。

こうして、北海道・余市工場を中心に始まった甘えびのえびせんべいづくりですが、近年、主な産地である北海道は、従事者の高齢化や後継者不足といった人的要因に加え、水揚げ量は年々減少しています。それに比例して仕入れ価格も高騰を続けるなど、先行きが見通せない、極めて厳しい状況が続いていました。

「このままでは、お客様に本物の甘えびの味を届けられなくなるかもしれない」。

そんな危機感の中、2023年には伝統ある北海道産に加え、高品質な甘えびの産地として名高い北陸地方からの仕入れを新たに開始。北陸の良質な甘えびとの出会いは、私たちのえびせんべいづくりを支える安心へと繋がりました。

際立つ甘みへ、さらなる美味しさの追求。

従来の製法を今一度見直すことで目指したのは、甘えびならではの濃厚な「甘み」と、コクのある「香り」をさらに感じていただける一枚。

改良の最大のポイントは、甘えびを「部位ごとに分けてそれぞれ最適な加工方法で作る」という、極めて緻密なアプローチでした。

どう分類し、どう加工することで風味が変わっていくのか、試作を何度も繰り返しながら、最適な製法を探っていきました。

もちろん手間はかかりますが、その妥協なき試行錯誤が、味わいを進化させるカギとなったのです。

こうした新たな進化によって、甘えびならではの甘みや香りが、より一層際立つ仕上がりとなった「甘えび炙り焼き」。

噛みしめるほどに、甘えび特有の、ぎゅっと凝縮された濃厚な甘みとコク深い香りが口いっぱいに広がります。

さらに、今回の製法の見直しによって実現したのは、驚くほどすっきりと心地よい後味です。

濃厚な甘みを噛みしめながらも、その余韻はどこまでも上品。その絶妙なバランスに引かれるように、「つい、もう一枚……」と自然に手が伸びてしまう、後を引くおいしさの「新・甘えび炙り焼き」がここに誕生しました。

どこまでも誠実に、本物の味わいを。

袋を開けた瞬間に感じるのは、どこまでも香ばしく、贅沢に焼き上げられたえびの香り。

噛みしめるほどに、甘えびが持つ繊細でいて濃厚な甘みと、芯のあるコク深い旨みが、舌の上でほどけるように広がっていきます。

私たち桂新堂がお客様にお届けしたいのは、大自然が育んだ素材本来の豊かな味わい、そしてこれまで追求し続けてきた“本物の味”そのものです。

今回、素材の良さを最大限に引き出すために製法を丁寧に見直したことで、甘えびが持つ命の輝きを、こうして一枚に美味しく閉じ込めることが叶いました。

一口、また一口と食べ進めるごとに押し寄せる、素材本来の贅沢な味わい。

さらに鮮やかに際立った極上の甘みと上質な香りを、どうぞ心ゆくまでお愉しみください。